ヒルドイドとアットノンの比較
製薬会社から販売されている市販薬「アットノン」のテレビCMはみなさん一度は見たことがあるのではないでしょうか。
「傷跡を消せる」といううたい文句で販売を開始したこの薬、なんと販売数か月で億単位の売り上げを記録したというすごい薬なのです。
誰でもひとつくらい「なぜかこの傷跡だけ消えないな」というのがあるのではないでしょうか。
特に女性にとっては昔できた古い傷跡やうっかり負った火傷の痕などは、暖かい薄着の季節になると余計気になってしまうものです。
そもそもなぜ怪我をしてできた傷跡に、残るものと残らないものがあるのでしょうか。
私たちがけがをすると皮膚を修復するためにコラーゲンが分泌されます。コラーゲンによって皮膚の土台が修復され、その上に表皮が再生されて傷が治ります。
このコラーゲンは傷跡が治るまで分泌され続けるのですが、傷に細菌が入って化膿してしまったり、皮膚の再生ができないほど傷が深い場合、コラーゲンが過剰に分泌されてしまい、本来であれば表皮の土台になるはずの固い細胞が皮膚の再生がされないまま残ってしまうのです。
これが傷跡が残る仕組みです。
この傷跡は時間経過でも色が薄くなることはありますが、なかなかきれいに治ることがありませんでした。
ケロイド状の傷跡や膨らんでしまった傷跡はレーザー治療や外科的手術で治すしかなかったのです。
そんなありそうでなかったなかなか消えない傷跡をきれいにしてくれるという「アットノン」とヒルドイドにはどんな関係があるのでしょうか。
実はアットノンはヒルドイドの主成分であるヘパリン類似物質が配合されているのです。
ヘパリン類似物質といえば保湿力に注目されがちですが、もともとは抗凝固剤としても使われていたほど血行促進の効果が大きく、皮膚の新陳代謝を活発にしてくれる効能があります。
皮膚の新陳代謝が活発になれば、古い角質や細胞が剥がれ落ち、新しいきれいな細胞に生まれ変わるため傷跡の色素沈着もそれに伴って薄くなっていきます。
また、ヘパリン類似物質には過剰に分泌されたコラーゲンを分解してくれる作用もありますので、コラーゲンの過剰分泌によってふくれあがった状態で固まってしまった傷跡にも効果的です。
アットノンにはこのヘパリン類似物質にグリチルリチン酸とアラントインという成分を配合しています。
グリチルリチン酸は抗炎症作用をもっており、傷跡に残った赤みを抑える効果があります。
アラントインには組織修復の作用があるとされており、傷ついた皮膚組織を除去し正常な皮膚組織が作られるよう助けてくれる効果があります。
これら傷跡の修復効果のある成分が配合されたアットノンを実際に使用し、傷跡ややけど痕がきれいに治ったという口コミも多く、いつまでも消えない傷跡が気になっているという方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
傷跡ややけど以外にも、ミミズ腫れのようになってしまった手術跡にも効きますし、青紫色になってしまった痣を早く消すのにも使えます。
アットノンのメーカーは特に表記していませんが、ニキビ痕にも効果があったという方もいるようです。
ヘパリン類似物質が配合されているため、傷跡以外に肌の乾燥やひざ、ひじ、かかとなどの固くなってしまった角質の改善にも効果的です。
ただし、アットノンは即効性があるわけではなく、肌の生まれ変わりである新陳代謝にあわせてじっくりと効いていく薬なので、塗ってすぐに効果を感じることはありません。
アットノンを販売する製薬会社でも「徐々に傷跡に作用していくため、効果を感じるまで継続使用すること」を勧めています。
ただし、アットノンはヘパリン類似物質の抗凝固作用がありますので、傷が塞がっていない状態や、治りかけの状態、かさぶた状態の傷には使用しないでください。
抗凝固作用によって出血が起こる恐れがあります。
ヒルドイドについては個人輸入で通販できますし、まとめ買いで1本あたりとても安く買えますので便利ですね。
